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[ワンピース 考察] 鬼徹に鬼哭…何故「妖刀」は生まれるのか


ゾロの「三代鬼徹」、ローの「鬼哭」



それを手にした者は皆悲運の死を遂げると言われている「妖刀」

妖刀とは何か、なぜ妖刀は生まれるのか…

今回は、この「妖刀」について考えたい。



① 妖刀とは


東の海「ローグタウン」の武器屋店主のいっぽんマツはこう説明していた。

“初代鬼徹”を初め鬼徹一派の刀は優れてはいたが

ことごとく"妖刀"だったのだ…!!!

名だたる剣豪達がその"鬼徹"を腰にしたことで

悲運の死を遂げた


妖刀「三代鬼徹」を腰に下げ、自身のものとした暁には「刀の呪い」が本人に降りかかると。

それに対し、ゾロはこんな返しをしていた。

じゃあこうしよう

おれの"運"と"三代鬼徹(コイツ)の呪い"…

どっちが強ェか試してみようか…

…おれが負けたら

しょせんおれはそれまでの男だ…


そしてその勝負に勝ったゾロは、そのまま三代鬼徹を我が物とした。

これは、三代鬼徹の呪いよりゾロの武運が上だったという事でいいのかな?

それ以降も、鬼徹のせいでゾロが死にかけるという展開はない。

まぁ、死にそうな事は何度かあったんだけど、その因果関係は不明。

と言うことは、「妖刀の呪い」とは所持者に対して、死を含む不運をもたらすモノで、それを上回る運さえあれば恐るるに足らないものという事かな?



② 実在した妖刀


史実にも、過去に「妖刀」と呼ばれた刀があったそうだ。

それが、伊勢国桑名で活躍した刀工・村正が打ったとされる刀…その名も「村正」

徳川家康の父(松平広忠)・祖父(松平清康)・嫡男(松平信康)がこの刀よって命を落としたと言われ、江戸時代に禁忌とされた刀だ。

これに倣い、ONE PIECEの物語に出て来る「妖刀」も、相当の数の人間を「呪い」によって亡き者にしているんだろう。

これも、いっぽんマツの言う通り。

今となっちゃこの世に

"鬼徹"を使ってる剣士は一人もいねェ

たとえ知らずに使った奴でも

この世からいなくなるからだ


ONE PIECEの物語にも「村正」は、登場するかな?


③ 妖刀の誕生


では、その妖刀は如何にして生まれたのか。

これは、下記の3つのどれかだろう。

❶先天的なもの

❷後天的なもの

➌その両方


前述したいっぽんマツの発言を取り上げる。

“初代鬼徹”を初め

鬼徹一派の刀は優れてはいたが

ことごとく"妖刀"だったのだ…!!!


この発言通り「鬼徹一派の刀=妖刀」なのだとしたら、❶だろう。

それは刀鍛冶の想いによるものだろうか。

名匠の打った優れた刀には、位列が付き、業物として価値が出る。

刀鍛冶は、その刀を優れた刀にするべくして打っており、突き詰めれば「究極に人を殺める道具」を作っているという事と同意だろう。

その想いが強ければ強いほど、刀にはある種の強い念の様なものが宿る?

それに加えてまた別に、打たれた時は何の変哲も無い刀が数多くの死闘を経て、多くの血を啜ってきた結果、ある種の怨念のようなものが刀に宿る❷の様なケースもあるのではないか?

ローの「鬼哭」は位列なしの妖刀。

これが❷のケースに当ては割りそうな気がする。

という事で、「妖刀がどの様に生まれるのか」は、❶のケースも❷のケースもどちらもありそうだから、結果は➌の両方、と言う結論に。笑



④ 妖刀の“鬼”


今回の記事を書くキッカケになったのは下記のコメント。

妖刀と呼ばれるものに「鬼」の字があるのは、偶然なのでしょうか?

「鬼」の意味はいろいろありますが、ローが鬼哭をルフィの治療現場に置いたことを考えると、「死者の霊魂」を指すのではと思うのです。

亡くなった者の無念さ、敵として戦わざるを得なかった者の悲しみ、もちろん激しい怒りや憎しみもあるでしょうし。

そのモロモロの想いが刀に宿った気がします。

Dの一族末裔のローと、その敵の天竜人が妖刀を持つというのは、とても面白いと思います。

2018/07/27(14:52) 塩アメ


確かに、これまで登場した妖刀の名前には、共に「鬼」の字が使われている。

そして「鬼」ってのは、刀の名前だけじゃなく作中の至る所で比喩として使われてたりもするから、その辺りとの絡みも出てきたら面白そう。

という事で、「妖刀」についてアレコレ考えてみました!


[関連リンク]

剣・銃・ダイヤル…作中に登場した「武器」まとめ一覧

ワノ国でのゾロの「三本の刀に纏わる展開」を考える

コメント

No title

妖刀は鬼徹一派のものは先天的なものらしいですが、
それ以外にも多くの血や怨念を吸ったことで成ることもありそうですね。
また、937話で黒刀は後天的に成った刀というのが明かされましたが、
先天的に刀鍛冶が覇気を込めて打つことで成る黒刀もないですかね?

あと、黒刀は覇気によるものだが、妖刀が鬼気によって成るとか?ちょっと考えちゃいました。

No title

刀が戦歴で「黒刀に成る」のなら、「妖刀に成る」もあり得そうです。

華々しい戦歴の武将が(後の)体制側か、反体制側にいたのかで、
持っている刀が「名刀」と呼ばれたり「妖刀」と呼ばれたりするのでしょう。

(反体制側なら、制圧されて非業の死を遂げる確率が高いです。)

「鬼徹一派の刀は、ことごとく妖刀だった」と言われていることから、
反体制側の刀をつくり続けていた一派なのでしょう。

そして初代鬼徹を持つ五老星は、
反体制側から体制側(後の世界政府)に寝返った?

もしかしたら、鬼徹一派は最初から妖刀をつくっていたのかも?
柄と鞘が初代は「黄」、二代が「青(紫)」、三代が「赤」です。
色の三原色で、混ぜれば黒(=闇)になります。
それぞれが潜在的に妖刀の素質をもっていたけど、
3本が揃った時点で完璧に妖刀化した!…とか(笑)?

もしかして、現実世界でもそうかもしれませんが。

武器としての機能美。もしくは造形美。

達人が欲しくなる。或いは、作者が達人に持たせたくなる。

達人は、試したくなる。無用な殺生もしてしまう。

負かした相手の復讐。無用な殺生での恨みも買う。無意識に敵を増やしてしまう。

相手も、達人相手だけに、正攻法の復讐とは限らない。
闇討ち、騙し討ち、毒殺だって、あり得る。
事情を知らない世間の人々は、これを、不可解な死、という…。

なんて。

>かんりにんさん

酒鉄鉱の含有率は、
銃よりも刀のほうがはるかに多いのではと考えています。

それと銃と刀では、殺傷方法が違います。
刀は(飛ぶ斬撃を除くと)、相手の体に直接触れます。
弾を発射して殺傷する銃に比べて、死が近いところにあるというか…。
そのぶん、妖刀になりやすいのかもしれません。

考えれば考えるほど、「妖刀」の定義がわからなくなります。
徳川家臣本多忠勝愛用の槍(やり)「蜻蛉切(とんぼきり)」、
飛んできたトンボが真っ二つに斬れたためこの名がついたそうです。
この言い伝えだけでも妖気が漂っている感じがしますし、
これは妖刀作家(?)村正一派の作です。
なのに「天下三名槍」の一つとされています。
つまり権力者の役に立ったかどうかが基準なんでしょうか??

鬼徹一派の刀は偶然、縁起の悪い動物系の悪魔の実を食ったんだ。
初代→イヌイヌの実モデルコヨーテ(英語圏では縁起が悪い)
二代→ネコネコの実モデル黒猫(ブラックキャット)(日本で黒猫は縁起が悪い)
三代→トリトリの実モデル鴉(クロウ)(日本で鴉は縁起が悪い)

だから、鬼徹を腰にさした剣士は不幸にも非業の死を遂げるんだ。

次にローの鬼哭
鬼哭とは死人の霊魂が恨めしさに泣くこと、あるいはその泣き声という意味らしいですので、これはそのままキコキコの実を食べた鬼哭刀。

>中二病患者さん

> 誰かが妖しいと思った刀が妖刀になるんだ。或いはそう成って欲しいと云う願望かな?

成り立ちについても作中で触れて欲しいですよね(^^)/

>塩アメさん

> ローは鬼哭をどこで、どうやって手に入れたのでしょう?

このあたりのエピソードはもう作中で語られないんですかねぇ?

ワノ国で「妖刀」のくだりを深掘りするなら、ワンチャンあるかも(*'ω'*)??

>塩アメさん

> もし酒鉄鉱がワノ国で産出されているのなら、その含有率で妖刀になりやすいものができる…とか??

んでも、ドレスローザで使われてた武器も酒鉄鉱が含まれてたんですよね~('ω')

刀の場合のみ該当するとか?

>zebraさん

> 剣豪の運を吸い取ってきた三代鬼徹を ゾロが鬼徹を握った瞬間 ゾロに 今まで死んでいった剣豪たちの武運がついていったのでは、と。

個人的にそれはナシですかね~('Д')w

ゾロはゾロの力(運も含め)で、のし上がっていると思いたいので。

>寅間さん

> ふと思ったのですが、持ち主が不可解な死を遂げるのが妖刀なら和道一文字も下手したら妖刀じゃないですかね。天才とはいえまだまだ未熟な子供が刀を抜いたから呪われた…みたいな感じで。

んん~、呪いと事故の線引き難しいっす!笑

誰かが妖しいと思った刀が妖刀になるんだ。或いはそう成って欲しいと云う願望かな?

No title

連投、ごめんなさい。

ローは鬼哭をどこで、どうやって手に入れたのでしょう?
最初から妖刀がほしかったのか、
入手した時点では妖刀だとわからなかったのか?
もし妖刀がほしかったのなら、なぜ?

ローが残虐の限りを尽くして大勢の人を殺めたので
普通の刀が妖刀化した、というのは絶対あり得ないですし…。
(それでもロッキー・ポート事件は気になります)

まさかDの一族トラファルガー家に代々伝わるもの?
でも実家の病院は焼けてしまいましたよね…。

No title

かんりにんさん、記事にしていただきありがとうございます!

もし酒鉄鉱がワノ国で産出されているのなら、
その含有率で妖刀になりやすいものができる…とか??

酒鉄鉱を多く含むと、武器の破壊力が飛躍的に向上する。
刀なら切れ味が増すが、妖刀化の危険性も増す。
鬼徹一派は、そのギリギリを狙って刀をつくっているのでは?

「酒鉄鉱」になぜ「酒」の文字が付いているのかというと、
使い過ぎる(飲み過ぎる)と刀の性質(人間の性格)が変わるため、とか?

妖刀化のこじつけです(爆笑)。

歴史ものから村正  妖刀は 持ち主の運不運を吸い取る?

こんにちは かんりにんさん ジャンプではワンピース休載ですが 考察はフル稼働のようですね(笑)

②ですが 徳川家康・・・ボクの得意な歴史から

>徳川家康の父(松平広忠)・祖父(松平清康)・嫡男(松平信康)がこの刀よって命を落としたと言われ、江戸時代に禁忌とされた刀だ。
 でも、家康自身も 今川の人質として護送途中 織田への人質になり、 織田から人質生活から解放されたかと思えば また今川へ人質ですよ。

ですから 家康自身も ”呪い”を受けてないとは言い切れない部分はありますね($・・)/~~~

もしかしたら 祖父の清康、父の広忠、息子で嫡男の信康の三人が 家康の分の「死の呪い」を身代わりで受けたから 家康は その三人の 「幸せ」をもらい受けたから天下人になったんじゃないかな?

 村正は まさに 運と不運の交換をする妖刀だった・・・?

なんて考えてます。

  ①で
>名だたる剣豪達がその"鬼徹"を腰にしたことで
悲運の死を遂げた
 それはのちに ゾロへ手に渡る上で必要犠牲だったのではと。 剣豪の運を吸い取ってきた三代鬼徹を ゾロが鬼徹を握った瞬間 ゾロに 今まで死んでいった剣豪たちの武運がついていったのでは、と。

運不運は プラス マイナス=ゼロ。と
でも それで 死んでいった剣豪はたまったもんじゃないですよね(笑)

ふと思ったのですが、持ち主が不可解な死を遂げるのが妖刀なら和道一文字も下手したら妖刀じゃないですかね。
天才とはいえまだまだ未熟な子供が刀を抜いたから呪われた…みたいな感じで。
そうなるとゾロは二振りの妖刀を持っている事に…

Re: タイトルなし

> 鬼徹が今までに誰を斬ったかということが語られるかもですね…。例えば、オロチの先祖達を討った刀?とか。

ですね!期待です(*'▽')

>鬼丸風神剣さん

> 本物の中の本物の刀使いにしか扱えない(扱って欲しくない)という製作者の意思の表れ。

それありそうですね(^^)


> 妖刀が死を招くというが、そもそも論だけど死は誰にもある。まして剣士が戦場で剣(刀)を交えて刺し違えるのは剣士なら死因としてはある意味で当然の事。

剣士同士の戦いによる死ではなく、不自然で不可解で不運な死が極端に多いからでは?

>リスキーさん

> 村正は、村正って人が作った刀は、全て村正。現代風に言うと、メイドイン村正。

なるほど!

それよりこの一文読んだ時、笑っちゃった( *´艸`)

語感と語呂が良いのかな…「村正」言い過ぎ!笑

>zipさん

> メリー号のこともそうですが付喪神とか八百万の神のような考えがベースにあるような感じがします。妖刀を作る過程か完成後かはともかくウソップがメリーを想っていたのと同等以上の気持ちで製作されたのかなというのが今の考えですね。

その想う気持ちってのは、やっぱり悪しき物なんですかね~?

刀作り
刀鍛冶が心魂を持って打った一種の芸術品でもありますが。
作り手がその名前をつけることもあると。

鬼徹
村正をモチーフとしてる風な感じも?
村正を川の中に入れたところ、流れてきた葉っぱが吸い寄せられ真っ二つに斬れてしまう…という。
この場合、呪いより自然的なものになるのだろうかと。
また、徳川家を殺してきたことからも「妖刀」と言われてもいますね。
この場合、呪いは後からついたような感じで?
鬼徹が今までに誰を斬ったかということが語られるかもですね…。
例えば、オロチの先祖達を討った刀?とか。

本物の中の本物の刀使いにしか扱えない(扱って欲しくない)という製作者の意思の表れ。
妖刀が死を招くというが、そもそも論だけど死は誰にもある。まして剣士が戦場で剣(刀)を交えて刺し違えるのは剣士なら死因としてはある意味で当然の事。
物に悪魔の実を食わせる時に特段の愛情が込められた物が食えると仮説が立てられているように、妖刀にも刀匠の魂(愛情)が込もっている。
少し漫画から離れて、音楽の世界で"いい演奏者にはいい楽器が集まる"とまことしやかに謂われている。それと同じように漫画の中で妖刀も持ち主の死や敗北を経ていい剣士の元へ行き着くようになっているのではないか。
鬼に徹する、鬼が哭くなんていうネーミングも半端な気持ちじゃあ無いんだぜ半端な刀じゃあ無いんだぜっていう意味合いなのでは。
ゾロは本質的になのか、どこかで学んだのか、妖刀=製作者の魂が込もった一品だと認めているのでは。

No title

村正は、村正って人が作った刀は、全て村正。
現代風に言うと、メイドイン村正、徳川家で、悪いことが起こったときの刀を見ると全てメイドイン村正だった。
だから、もう、徳川家において、村正製は縁起が悪いと言っている感じ?
一つの刀を指している訳ではないですね!

考え方は、鬼徹一派の作った刀と一緒か?

ただ、ゾロは三代鬼徹に何か感じるみたいなので、
怨念みたいなものが、こめられているかも!

虎徹も飛徹も、徹の名を受け継いでいるので、鬼に何かがあるかもしれない。

メリー号のこともそうですが付喪神とか八百万の神のような考えがベースにあるような感じがします。
妖刀を作る過程か完成後かはともかくウソップがメリーを想っていたのと同等以上の気持ちで製作されたのかなというのが今の考えですね。

塩アメさんの考察もなるほどといった感じでこちらもありそうですね。
ワノ国なのでもう少し妖刀が登場してくれる気がします。
妖刀として出るのかわからないですけど将軍ヤマタノオロチ説もあるので草薙剣が出ることもあるかもしれないですね。

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